shilog

ログです。

Fallout3

最近連れ合いが出来た。名前はドッグミート。犬みたいな名前だが実際犬なのだから文句は有るまい。
数日前の事だ。凶暴な犬同士の喧嘩?をたまたま仲裁(倒して肉を剥ごうと)していたらなにやら毛並みの違う一頭の犬が私の横に。攻撃する遺志は無いらしく、からだを擦り付けている。怪我をしているかもしれないので、よしよしとばかりに貴重なスティムパックをやった。犬種の事は良く解らないが、黒と白の混ざった毛並みに理知的な佇まいを感じるのは思い込みだろうか。気を許したらしく、どうやらついて来たそうにこちらをながめている。いい連れ合いになるかもしれない。行こう!ドッグミート!「バゥ!」と彼は吼えた。
ドッグミートは勇敢であり、忠実だった。自分の数倍もあろうかと思われるヤオ・グアイにも怯まずその鋭い牙を立てた。ただ彼我の攻撃力差は考えるべきだろう、自身の胴ほどはある腕をもってドッグミートを叩き付けるヤオ・グアイ。地面にうずくまっているドッグミートに振り下ろされようとしていたヤオ・グアイの右手。すかさずショットガンで腕ごと吹き飛ばす。勇敢過ぎるのも問題かもしれないな。

ふと立ちよったオアシスで依頼を受ける。詳細は省くが村の中心でもある巨大樹の根をどうにかしてくれと言う依頼。
自分はクエストの執行に際し自身の行動を律するため有る程度の条件をつけている。法の無い世界にも生きるための秩序は必要だ。それをなくせばただのレイダーでしかない。協調できるなら別にレイダーと行動を共にしてもいいんだ。ただ、やつらの行動は、美しくない。
1.友好的な人物とはまず話し合う。相手の発言を鵜呑みにはせず、相手の間違いや思い込みは利用する。但し、自分から嘘は持ち掛けない。
2.利益は最大限に得られるようにする。[speech]は徹底活用だ。
3.依頼とはいえ、自分に殺意をもっているわけでない人物はあまり殺すべきでない。
4.常に利益的、道徳的な公平性を持って事に臨む。誰がその公平を量るって?ここには神は居ないし法も無いだろ、自分だよ。

依頼の内容は巨大な樹の根に何らかの処理を施して欲しいという複数人からの依頼だ。どの人物の意見に従うかはまだ決めかねている。地下は洞窟になっており、その中に根が露出した部分があるらしい。最初の階層には無さそうだ。目の前の空洞には水が満ちており、ちょっとした湖になっていた。犬でも泳いで渡るぐらいは問題ないだろうが、湖の底に扉があったりする事も有るのでドッグミートは置いていこうかと思った。しかし、彼の目には警戒の色が深い。私を守ろうとしてくれているのか。わかった、行こう。
洞窟は大小の岩が組み合わさって出来ている。樹木の生育環境には不向きではないかとも思うが、この世界では大きな水源が有る以上植物の方が環境に合わせて変種するのだろう。不意に、湖から数匹のミレルークが上がってきた。2足歩行の甲殻類、いわば歩く蟹。こいつらの甲羅は非常に硬い。弱点である顔を正確に射抜けば割と脆いものの、顔は小さく、人間が両手のひらで三角形を作った程度の大きさしかなく、そこを正確につかねばならない。甲羅を破壊していけばそのうち倒す事はできるが時間が掛かる。大量の敵に押された状態を切り抜けるのは通常の銃器では難しい。2,3匹ならばライフルで正確に倒せるが……。などと考えてるうちにミレルークに飛び掛るドッグミート。囲まれたらどうするんだよこの犬頭。ドッグミートが飛び掛っている奴は放置してその周囲のミレルークを撃ち倒す。一発、二発、三発。的確に相手の頭部を撃ち抜く。ドッグミートは一匹のミレルークを倒していた。キリが無い。ドッグミートを促し、残りの奴らは放置して先へ進む。


目的の樹の根は意外と近くにあった。複雑に絡み合った巨大な根を前にしばし考える。