shilog

ログです。

買ったけど記録しとくの忘れてた。一週間ぐらい前だったか。

やっぱりおおかみ (こどものとも傑作集)

やっぱりおおかみ (こどものとも傑作集)

面白ければ絵本でもエロ本でも買いますよ。


世界に一匹だけ生き残ったおおかみが、自分の仲間を探す。
しかし当然一匹だけ生き残っているおおかみ、仲間はみつからない。
うさぎの街を見て回る。仲間は見つからない。ぶたの市場も、しかの公園も。仲間はみつからない。
そんな時、おおかみはこう言う。

同属のいない寂しさか。仲間がいる生き物への嫉妬か。そんな状況への諦念か。どんな気持ちからか。「け」。
その後も色々な風景を見て周る。
そしておおかみは最後にある種の達観を得、一言呟く。「け」。


そんなお話。
初めて読んだのは5歳ぐらいだったか。兄のお下がりの形で色々な絵本を見た中でも、妙に印象に残っていた。
といっても当時の感想としては「け」って言うところがおもしろい、ぐらいだったが。
そんな存在をなぜか思い出したのは就職して少ししてからだったか。
理由は詳しく覚えていないが、不意に思い出して本屋で探し出して読んだ。紹介記事でも読んだのかもしれない。
こんな話だったのか。当時なんとなく職場に馴染めていなかった自分の心にすっと入った。
俺もとりあえず「け」と呟いて日々暮らしていこう。そんな気持ちで何かを乗り切った気がする。


で、最近また思い出してこの度購入するに至ったわけですが。何故急に思い出したのか。今自分の心がこれを必要としているのか。
まあ今の俺も頑張るよ。自分が一匹おおかみ気取る程の何者かではない自覚もとっくに出来てるけど。孤独に溺れそうになったら「け」って言っとくよ。


歳とってから読むと色々刺激になる絵本や童話って結構あるのかもしれない。生憎独り者なんであまり触れる機会は無いが。
あとは、子供の時に仕込んでおいた何かはどこでどう役に立つか解らないから色々仕込んどくといいかも、と。独り者ですけど。